イーストは酸素のない牛のルーメンでは生きられません。
イーストは醗酵したものでないと価値はあまりありません。 イーストの醗酵によってさまざまな代謝産物(メタボライト)が生成され、それらがルーメンに生息する微生物の栄養源になります。
あなたの牛に必要なのはイースト細胞そのものですか?
それともイースト細胞が発酵して生産された栄養代謝産物ですか ?
イーストカルチュアーとイーストブレンド製品の違い
イーストカルチュアーは2種類あるのをご存知ですか?
- イーストブレンド製品
- イーストと賦形物質(ジスチラーズ・ソリュブル、ビール酵母など)をブレンドした製品です。これに含まれるイースト細胞は製品1グラムあたり数百億もあり、乳牛1頭あたり10グラムほどの給与でよいと言われています。
- 問題はイースト細胞はルーメンに入るとすぐに死に、ペレット加工でも死んでしまうことです。
- イーストカルチュアー
- アメリカ飼料検査官協会により次のように定義されています。
- 「イーストカルチュアーはイーストとそれが育った培地を含んだ乾燥製品で、イースト発酵活動を保存する方法で乾燥したもの。培地は表示されなければならない」
- イーストカルチュアーは特別な製造行程で造られます。
- イースト細胞は液状培地と穀類培地による2度の発酵を経験し、それぞれの発酵過程で栄養代謝産物(商標名ニュートラライト)が生産されます。
- この栄養代謝産物(酵素、ビタミンB群、揮発性脂肪酸、イソ酸など)がルーメン微生物を活性化させます。イーストカルチュアーの給与量は、1日一頭あたり200グラムが目安です。 特別な製造工程だからこそ、価値ある製品が生まれます。
イーストカルチュアーの製造ライン(XP)
イーストは段階的な連続発酵を経て豊富な栄養産物(メタボライト)を生成します。
- 最初の過程で液状の栄養成分が加えられ、嫌気状態でイーストの代謝を活発化させ、栄養代謝産物が生産されはじめます。
- 第二過程で液状培地は穀類とブレンドされ、発酵が継続されます。ここでは好気性発酵です。
- マッシュの穀類培地はヌードル状に抽出され、ここでも好気性発酵が行われます。イースト細胞は培地を利用して引き続き栄養代謝産物を生産します。
- 最後に、発酵を終えたイーストカルチュアーは乾燥され、粉砕され、袋詰めされて出荷されます。
ルーメンは発酵タンク
よい発酵をさせるために良質な基礎飼料を与えることはもちろんのこと、それを十分に食べさせるためにイーストカルチュアーは効果があります。
イーストカルチュアーを与えると微生物が増殖し、発酵がよくなり、安定します。
4,000頭育成牧場では、事故率が前年対比4%から7%に上がった原因を追究したとき、気候の変化、粗飼料の変化、管理体制の変化など、すべての変化を考え抜いて出た結論は、イーストカルチュアーの使用の有無の違いだけでした。
イーストカルチュアーシリーズ
- イーストカルチュアー
- ホワイト・イーストカルチュアー
- シナジー・イーストカルチュアー
- XP・イーストカルチュアー
- NEWホワイト・イーストカルチュアー
- プライム・イーストカルチュアー
- XPC・イーストカルチュアー
- シンジェネックス
イーストカルチュアーについてさらに詳しく解説します。
信頼され続けるイーストカルチュアーの品質https://www.nastokyo.co.jp/reports/yeast_culture_re02/
フィル・ヘルフターさんとイーストカルチュアーhttps://www.nastokyo.co.jp/reports/yeast_culture5/
移行期の牛の栄養と生理https://www.nastokyo.co.jp/reports/yeast_culture6/